隠れ郷のもの「郷者」

 人外のもの・闇の種族との均衡を保つ役目を担ったしのび。
 彼らは「隠れ郷のもの」と名乗ることから「郷(さと)」あるいは「郷(ごう)の者」と呼ばれている。

 郷の言い伝えでは、その昔、戦いに敗れたある部族が山奥へ落ち延び、身を守るためにある一族に仕える事になった。それがのちに「しのび」と呼ばれるようになった、と。
 だが、それがなにとの戦いで、なぜ今のような形で残っているのかは詳しく分かっていない。

 他の流派同様、時代によっては武将などに仕えたという記述も残されている。時代、状況に合わせて様々な形で世に紛れてきた郷者。現代では、ある企業グループが郷者の隠れ蓑になっているという噂もあるが、真相は定かではない。
 彼らの中心活動はいわゆる魔物と人の世界の線引き、その管理のようなものだが、他の流派同様に暗殺やスパイ活動などの依頼も引き受けてはいる。そうした依頼も重要な資金源のひとつとなっている。